セクション: 解説記事
公務員試験の一般論文試験とは何を問い、どう対策するか
行政区分の受験者は多肢選択式に加えて一般論文試験を課される。何が問われ、どのように採点されるかを解説する。
編集デスク
一般論文試験は、一般職試験のうち行政区分の受験者に課される、第一次試験の一部である。多肢選択式の基礎能力試験と専門試験とは異なり、与えられたテーマについて限られた時間内で自分の主張を構成し、根拠を示して論じる力を問う。多肢選択式のように明確な正解がないため、自分自身で答案の質を判断しにくい科目である。
誰が受けるのか
一般論文試験は行政区分に限って課される。技術区分と教育区分の受験者は、この論文の代わりに各区分に応じた専門試験の内容だけを受ける。まだ区分を決めていない場合は、行政・技術・教育の区分の選び方を先に読んでおくとよい。
何を測る試験なのか
基礎能力試験の文章理解や判断推理が情報を素早く処理・評価する力を測るのに対し、論文試験は限られた時間の中で自分自身の主張を組み立て、明確に伝える力を測る。これは、報告書や説明、根拠に基づく提言といった、実際の行政事務に近い形の文章作成能力に対応する。特定の政治的立場や「正しい意見」を求めるものではなく、構成の明確さと根拠づけの質を評価する試験である。
第一次試験全体とどう組み合わさるのか
一般論文試験の結果は、行政区分の受験者について基礎能力試験・専門試験の結果と合算され、第一次試験全体の判定に使われる。単独の合否ラインがある試験ではない。そのため、多肢選択式の出来がやや振るわなくても、論文の出来が良ければ全体の結果を支える材料になり得る。逆に論文が弱いと、多肢選択式の結果が良くても全体の判定に影響する。
どう練習すべきか
論文形式である以上、実際に時間を計って全文を書き、他人に読んで批評してもらう練習が最も効果的である。多肢選択式のように答えを見て自己採点することができないためである。独学は可能かで触れているように、大学の就職支援窓口や周囲の読解力のある人からの添削を受けられることが、この科目に限っては独学の弱点を補う大きな助けになる。
出題テーマは時事的な内容なのか
こうした種類の公務員試験の論文では、政策に関連する社会的なテーマについて、未知の内容でも時間内に一貫した主張を組み立てられるかを問う出題が一般的で、特定の狭い時事問題の知識を測るものではない。具体的な出題形式は当年の受験案内で必ず確認すること。年度によって形式が見直されることがある。
よくある質問
技術区分の受験者も一般論文試験を受けるのか。 受けない。一般論文試験は行政区分に限って課される。技術区分・教育区分は各区分の専門試験のみを受ける。
論文には決まった正解があるのか。 ない。主張の明確さと構成、根拠づけの質が評価され、特定の意見を求めるものではない。
論文の出来が良ければ多肢選択式の弱さを補えるのか。 基礎能力試験・専門試験と合算されるため、論文の出来が良いことは全体の結果を助けるが、確実な補填とは言えない。
主観的な採点をどう対策すればよいのか。 時間を計って実際に書き、他人からの添削を受けることが最も有効な自己対策になる。
当年の出題形式はどこで確認できるのか。 人事院が公表する当年の受験案内で確認すること。出題形式や時間は毎年見直される可能性がある。
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